私は西区の乳幼児健診では主に1才半健診を担当させて頂いております。この年齢で一番問題になるのが言葉の発達の遅れです。平均的には1才半では母親の簡単な言葉を理解し、意味のある言葉を数個話し、絵本で知っている動物などをいくつか指差す事が出来ます。しかし、1才半でも、ある程度母親の言葉を理解するが、発語が全くなく、絵本の指差しもしないという子供が毎回健診する20-30人の中に数人おられます。かなり高率です。
最近、乳幼児の長時間のテレビ視聴が言葉の発達を遅らせることが指摘されています。特に1日に8時間以上テレビをつけている家庭で、4時間以上、幼児がテレビを見ている場合には言葉の遅れが有意に増えます。
言葉は聞くだけの一方通行では発達しません。会話が大切です。乳幼児のいるご家庭ではテレビの視聴を少なくしましょう。乳幼児には出来るだけテレビを見る時間を少なくし、見る場合でもお母さんやお父さんが一緒に見て、お話をして下さい。
この事に関する日本小児科学会の提言はこちらです。http://www.jpeds.or.jp/saisin-j.html